弱い日本の強い円を読みました!
こんな為替の疑問に答えてくれます。
日本はこれから人口が減っていくし、財政赤字は拡大するから円は売られて円安になるよね。
でも長期的には円高になっているよね。なぜ?
目 次
本の題名
弱い日本の強い円
著者:佐々木 融
発行:日本経済新聞社
読書時間:3時間くらい?
内 容
これから人口が減っていく弱い日本の通貨・円がなぜ円高になる(強くなる)のか?
2011年、円が80円台のころに書かれた為替相場の解説本です。
米ドル/円を中心に円高と円安の解説から始まり、為替相場に対して間違った解説や金利と為替の関係などついて解説しています。
間違った解説としては「為替相場は国力を表している」とか「人口の減少する国である日本の円が売られるために円安になる」とかいう事です。
為替相場とは単なる通貨と通貨の交換レートです。国力を表しているものではない。
当たり前の事ですがついつい忘れそうになります。
このなぜ国力を表しているものではないかということは本書でもっと詳しく解説されています。是非本をご参照ください。
また為替の動きを理解するにはクロス円の動きが重要であること、為替は長期的には購買力平価で動くこと等、為替相場をみていくのに有用な情報が多々あります。
FX取引等に生かせるかはわかりませんが、為替相場を理解するのに役立つ本ではないでしょうか。
感 想
私も多々誤解していたことがある様です。
一つには円高になった理由を海外投機筋による仕掛け的な円買いとするのは間違いだという事です。
いわゆるミセスワタナベ狩りは存在しないという事ですね。
為替市場は大きな市場なので操作できないことは海外投機筋が一番わかっているとのこと。
そうかもしれません。
為替に投資をしているとどうしても他の投資家の動きが気になり、自分の思った動きと違うと別の投資家が操作したのではないかとつい思ってしまいます。
先入観を持たないことが大事ですね。
個人的に面白かったのは日銀の介入の方法と介入では為替誘導は出来ないと言っているところです。
日銀で介入事務を行っていた筆者が言っているので面白い。
今後、日銀が介入した時には米ドル/円の動きをクロス円の動きも含めてみてみようと思いました。
また、特に参考になったのは今後の米ドル/円レートの動きです。
具体的なレートが書かれていますので目安になります。
米ドル/円が50円になるかもと書かれていますが、そうなったらドルで資産を持っていると大変かもです。
最後に、
この本に書かれていることは正しい事なんでしょう。
情報は疑ってかかる必要があるという事かと思います。
しかしそれはこの本に書かれていることにも言えることで。
私のような情報収集力や分析力の無い人間はいったい何を信じればよいのか。
新たな疑問を投げかけてくれました。
悩ましい問題です。
本を紹介頂いた方
今回は投資OLちゃんに紹介頂きました。
この場をお借りて御礼申し上げます。
丸の内OL2年目で今年投資家デビュー。
FP2級も合格されています。
投資やFP2級合格の過程はブログで公開されています。
是非ブログもご覧ください。
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